さまざまな返済方式

返済方式は大きく分けて2つ

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ショッピングやキャッシングの利用で金融業者から借入れをする場合、必ずチェックしておく必要があるポイントのひとつが、その業者が採用している「返済方式」です。
返済方式は、「キャッシグ返済方式」と「リボルビング方式」との2つに大きく分けることができ、それぞれの返済方式はさらにさまざまなパターンに分かれます。
借入れをしようとする金融業者がどんな返済方式を採用しているかによって、借り手側にかかる返済の負担は大きく変わります。
金利だけで選ぶと利息の支払い総額が無用に増えてしまうこともあるため、しっかりと比較検討したいものです。

キャッシング返済方式

キャッシング返済方式は、主に50万円を超える大口融資に採用される返済方式です。
「元利金等方式」と「元金均等方式」の2つがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
元利金等方式と元金均等方式の違いは、次のようになっています。

元利金等方式と元金均等方式の違い

特徴 メリット デメリット
元利均等方式 借入元金と、元金に対してつく利息との合計額(返済額)が、毎月均等額になるように計算される返済方式です。
まず元金に対する利息が計算され、毎月固定の返済額から利息を引いた差額が元金の返済に充てられます。
毎月一定額の支払になるため返済予定が立てやすい。 はじめのうちは利息の占める割合が高いためなかなか元金が減らず、結果的に利息の支払額や返済回数が増えてしまう。
元金均等方式 固定された額の元金に、借入残高に対する利息が上乗せされた額が毎月の返済額となる返済方式です。 返済をするごとに一定額で元金が減っていくため、利息の支払総額は少なくて済む。 返済開始からしばらくは利息が高いために返済額が高くなり、やりくりが厳しい場合がある。

リボルビング方式

よく耳にする「リボ払い」というのは、このリボルビング方式のことです。
主に50万円までの小口融資に採用される返済方式ですが、さまざまな返済パターンに分かれるため、仕組みをしっかりと理解した上で利用することが大切です。

定額リボルビング方式・定率リボルビング方式

特徴 メリット デメリット
元金定額リボルビング方式 固定された返済額に利息が上乗せされた額を返済していく方式です。 元金返済に充当される額が毎月固定のため、元利定額方式よりも元金が減るのが早い。 借入残高が多いうちはプラスされる利息が高いため返済が大変。
元利定額リボルビング方式 毎月の返済額が固定され、その中で利息と元金の割合が決められる方式です。 月によって返済額が変わらないため、返済計画が立てやすい。 はじめのうちは返済額のほとんどが利息のため、元金が少しずつしか減っていかない。
※ある程度元金が減ってくると返済額に占める元金と利息の割合が逆転し、元金が早く減っていくようになる
元金定率リボルディング方式 残高が50万円以下なら2%、50~100万円は1.5%など一定の率が決められており、元々の借入額にこの率を掛けて元金の充当返済額を算出、これに借入残高に対する利息をプラスした額が その月の返済額となります。 元金は定率で算出されるため変動がなく、少しずつでも着実に残高が減っていく。 返済額が減ってくると元金がなかなか減らなくなり、完済までに時間がかかる。

残高スライド方式

特徴 メリット デメリット
残金スライド元利定額リボルディング方式 「残高スライドリボルビング方式」ともいい、借入残高により段階的に固定された返済額で元金充当額と利息の割合が決められる方式です。消費者金融業者が最も多く採用しています。 借入残高による返済額の変動がないため、返済予定が立てやすい。 はじめは利息の返済割合が高い上に返済額も高いため、いくら返しても借入が減らない印象を受ける。
残高スライド元金定額リボルディング方式 借入残高により段階的に固定された元金に残高に応じた利息がプラスされる方式です。 元金が固定されているため、元利定額方式よりも早く完済できる。 固定されている元金が1段階低くなるまでは返済が苦しい場合がある。
残高スライド元利定率リボルビング方式 毎月の締め日時点での借入残高に利息をプラスした額に、あらかじめ定められた率をかけた額が返済額となる方式です。
元金充当額は、定率をかけて算出した返済額から利息分を引いた額になります。
毎月算出される返済額は最低返済額のため、余裕がある月は追加返済をするようにすれば元金を減らしていくことができる。 借入残高に対し定率をかけて算出した額を返済するため、残高が減ると元金がなかなか減らなくなる。